まどろむまどログ   - 「快」を求める日々の記録 -

日々の暮らしを心地よいものにしてくれるモノ・コト・ヒトの記録です

はじめてのバイト代は黒いネコ


昨日から2日間にわたり、中1の息子は「チャレンジ体験」とやらで市内の事業所にて仕事体験をさせていただいた。
保育所、理容室、スーパー、農園などなど・・・多岐にわたる事業所が中学生を快く受け入れてくださったのは本当にありがたいことだ。

かく言う私の職場も昨年は中学生を受け入れた。
地元のお店や企業を会員さんにもつ、ちょっと特殊な職場なだけに、中学生にまかせて大丈夫な仕事をさがしてお願いするのも難しいものがあった。
宛名書きなどの事務作業のほか、週末にひかえていた「あげお祭り」の準備を手伝ってもらったりしたんじゃなかったかな・・・と受け入れる側の苦労も思い出す。

そんなこんなのこの「チャレンジ体験事業」、息子は某運輸会社の支店でお世話になった。
この支店、実は私も短期間バイトでお世話になったことがある。
宅配便の中継地点としては大きな拠点になっているところで、各路線に小荷物やメール便を振り分ける重要な地点になっている支店なのだ。
肉体的にキツイ作業が多いため、パート・アルバイトの時間も短時間からOK・・・息子がまだ幼稚園生で長い時間、家をあけて仕事に出られなかった頃におともだちのお母さんと一緒にパートに出たのだ。
務め始めてほどなく、息子が水ぼうそうにかかり1ケ月もたたずに辞めてしまったのだが、思い出の多々あるパート先の一つとなった。

鉛入りの安全靴をはき、レーンから矢継ぎ早に流れてくる荷物をかご車にどんどん振り分けていく作業はとてもとても大変だった。
傾斜のあるレーンから流れてくる小荷物が運悪くローラーにひっかかると、坂状態のローラーに手をかけてロッククライミングよろしくよじのぼり、金属の棒で荷物をひっかけて下ろした・・・なんてこともしばしば・・・。
その職場に息子が労働体験でお邪魔したのだ。
不思議なご縁に感慨深さもひとしお。

息子が仕事に出かける前にひとことアドバイスをする。

「とにかく大きく元気な声であいさつすること。
もちろん受け答えもはきはきはっきり聞こえる声で。
モノを動かす音で事業所内は結構うるさいから、大きな声でないと聞こえないんだよ。」

「それからね・・・わからないことは即質問すること!
あんた達が『この程度でも大丈夫』と手をぬいたために荷物が届くのが一日遅れちゃうこともあるの。
お誕生日とか病気お見舞いみたいに“特別なその日に届けたい"って荷物も多いの。だから、気をひきしめてね。」と送り出した。

息子は自宅に荷物が届くのがとても好きだ。
様々な人が品物に添えて心を贈ってくださっているのがわかり、心があたたかくなる・・・そんなこともかつて言っていたっけ。仕事の大切さはわかってもらえたと思う。

二日間で腰も関節も筋肉痛でかなり痛くなったみたいだけれど、こんな素敵なお土産をいただいた上に、現場の人たちと同じ作業に携わらせてもらえたのは嬉しかったようだ。
たったの二日間だったけれど、社会で働く人の姿に触れ、息子はほんのちょっぴり、また大人へと近づいたように思う。

それにしても、このクロネコかわいい(*^-^*)。
魔女の宅急便』のジジもいいけれど、この歯をむき出しにして笑っている姿はなんとも豪快だ(笑)