まどろむまどログ   - 「快」を求める日々の記録 -

日々の暮らしを心地よいものにしてくれるモノ・コト・ヒトの記録です

桜生八橋の桜葉の塩漬けはおいしい

 
食べ物の話が続いて恐縮ですが、本日のお題は久しぶりに姫路の長期出張から帰宅した夫のお土産の話。
夕べ遅く何ヶ月ぶりかで戻ってきたのですが、今回のお土産は『【春季限定】桜生八橋』でした。

限定モノに私が目にないのを知っていて買ってきてくれたのですが、これがなかなか美味しかったのです。
桜の葉っぱを塩漬けにしたものが、真空パックに入れられて同梱されています。
それを生八橋に自分で巻いて食べるのです。
ほんのり桜色の八橋の生地、控えめな餡の甘さ。
桜葉の塩漬けの良い香りに包まれて、夫も息子も私も大満足でいただきました。
中にしおりとして入っていた説明書の紙を大切に取ってあるのですが、この紙にも良い香りが移っています。
期間限定だから、問合せても送ってもらえるかどうかわからないけれど・・・。
亡くなった父は甘いものが好きだったので、お仏壇に供えてあげたいな、と思っているところ(*^-^*)。

ちょうど去年の今頃は、すい臓がんの激痛に耐えながら自宅の介護用ベットで父は寝ていました。
地元の某大学病院からは治療方法が何もないから退院してくださいと言われ、しかも末期がんなのにボルタレンしか痛みどめを出してもらえず退院して自宅にいたあの辛い時期・・・。
ゴールデンウィーク明けにやっと川越のO病院に入ることが出来たのだけれど、患者本人、家族にとっても一番辛くて厳しい時期でした。

実家の庭から通りひとつ隔てたところには大きな公園があります。
そこの桜はとても見事で、あの頃もとても綺麗に桜が咲いていたのです。
でも、父は桜なんか愛でるゆとりも気力もなくて、妹が「お父さん、桜綺麗だね」と何気なく言ったひとことに「今は桜どころじゃないんだ!」とものスゴイ剣幕で怒ったこともありました。温厚な父があれほど怒るなんて、どうにも耐えられない痛みと恐怖感でいっぱいだったのでしょう。

散りゆく桜を眺めながら、父のあれこれを思い出します。
あちらでは痛みから解放されて、満開の桜を眺めていることでしょう。
生八橋が届いたら、こっちに残っているお母さんと一緒に食べてね。お父さん。

この頃、和の甘いものがとても食べたくなるのは、もしかしたら父が傍にいて食べたがっているからなんじゃないかと思うときがあります。
こんなのも供養になってるのかどうかわからないけれど、食べるときには「お父さん、おいしいね」っていつも思いながら食べてるんですよ(*^-^*)。