まどろむまどログ   - 「快」を求める日々の記録 -

日々の暮らしを心地よいものにしてくれるモノ・コト・ヒトの記録です

ノッポさんとお母さん

日曜日の午後6時30分から、テレビ朝日系列で「グレートマザー物語」という番組が放映されています。
我が家は「ちびまる子ちゃん」を見た後、当然のように「サザエさん」を毎週見ているので、「グレートマザー物語」が見たい場合には録画するしかない(^^;
6/25(日)の放送はノッポさんこと高見嘉明さんのお母さん・キンさんについてのお話なので「見逃してなるものか」と録画したのでした。
今日は平日休みだったので、その録画ビデオを昼間ゆっくり鑑賞する時間が持てました。

母・キンさんは明治33年、両国に生まれ、由緒正しき相撲茶屋の娘さんとしてお嬢様生活を送っておられたそうです。
ところがあるとき、国技館に奇術の巡業に来ていた高見嘉一さんに一目ぼれ。
家族が猛反対する中、おしかけ女房になり、六人のお子さんに恵まれ104歳で天に召されました。

ノッポさんは三男坊。
このお母さんがなかなか痛快なお母さんで、いかにも下町の負けん気強いお母さんらしかったんですね。
様々なエピソードが披露されました。

たとえば・・・。
紙ひこうきの竹ひごが上手に曲げられないノッポさんを見て、キンさん曰く「こんなにぶきっちょな子は見たことないよ」。

あるいはノッポさんが変声期の頃、無理して歌を歌い音程がはずれたノッポさんにたったひとこと「オンチ!」。

この痛烈なひとこと以来、ノッポさんは長い間、歌が歌えなくなってしまったんだそうです(^^;
グラスホッパー物語」を拝聴する限りでは、ノッポさん全然オンチじゃないんですけどね・・・。
お母さん、照れ屋さんだったのかもしれませんが、かなりきつ〜い一言(^^;
でも、そんなお母さんのきつーいひとことをノッポさんは、さらりと受けて成長なさったんですね。
もしかしたら芸人のお父さんが上手にフォローなさっていたのかもしれないけれど。

ノッポさんのお父さんは、奇術だけでなく、チャップリンの物まねや俳優さんのお仕事もこなしておられたそうです。
お父さんのカバン持ちとして日劇ノッポさんが出入りするようになった頃、お父さんが芸をする姿を見るのがはずかしかったノッポさんがお父さんにやめてくれるよう頼むと「私がやるとみんなが喜ぶんです」とお父さんは答えたんだそうです。
スゴイ言葉ですね。
“みんなが喜ぶ”からお父さんは楽しい芸を披露してるんですね。「ブス恋」のみゆきちゃんみたいだ(*^-^*)。

ひとまわり以上年が上というお兄様と、お母さんの思い出話をしているノッポさんの姿は、とてもとても素敵でした。
お母さんに「ぶきっちょ」と言われたからこそ、ノッポさんは不器用なまま、楽しく上手に工作をすることに一生懸命取り組んでいたんだと思います。あの一生懸命さ、こどもながらに大好きでした。

それにしても、母と子の関係って様々ですね。
もし私の母がキンちゃんみたいな人だったらどうだったかしら・・・なんて組み合わせの妙を思い、神様のはからいの不思議さをあらためて実感した番組でした。

○グレートマザー物語(人物リスト#236参照) 
http://www.tv-asahi.co.jp/mother/