まどろむまどログ   - 「快」を求める日々の記録 -

日々の暮らしを心地よいものにしてくれるモノ・コト・ヒトの記録です

萩尾望都さんの頭の中を覗く


顎の調子が悪く、自宅で長時間パソコンにむきあうことが困難だった期間、主に何をしていたかというと、大好きな本を読んでいました。
積読状態になっていたWebブランディングの本やマーケティング本にはじまり、初期仏教の本や津留幸一さんの本もくりかえしひもといて心の平安を保ったり(*^-^*)。
まだまだ読みきれていない本も多いので、このところ本は買い控えていたのですが、先週の水曜日、若葉にある実家の母のところに遊びに寄った帰りに大宮LOFT内のジュンク堂に立ち寄りひさびさのブックハンティング。

「見るだけ♪」と眺めて楽しむことに徹しようとエスカレーターを昇りきったところに・・・あららん、萩尾望都フェアの平台が!
若い頃読み漁った望都サマの本が、所狭しと並べられていました。
池袋のジュンク堂本店ほど大規模なものではないようでしたが、目につく良い位置にそのコーナーは設えてありました。
写真に映っている2冊はそのとき購入したもの。
『11人いる!』は掲載時に読みました。その後、赤い背表紙の版のを購入し大切に所持していたのですが、出産後の転居時にやむなく処分して以来手元になかったためあらためて文庫本を購入。

タダ、フロル、王様などの懐かしいキャラクターに再会してうれしさひとしお。フロルはやっぱりかわいいなぁ(*^-^*)。
私は大泉洋さんのファンなのですが、彼を見た瞬間「あ・・・フロルの髪型!」と心惹かれたのも好きになったきっかけの一つかなぁ、なんてことも思うくらいフロルのことは大好きです(笑)。

この作品を最初に読んだとき、実は一番印象深かったのはヴィドメニールのヌーム。
独特な外見とあいまって静寂漂う彼の思想感がなんとも好きでした。

「脱皮しない彼のうろこは、お風呂に入ってからだを洗うときに剥がれ落ちたりしないのだろうか」、あるいは「変化せず僧となった彼はどのくらい長生きできるんだろうか?」なんて真剣にキャラクターについて当時考えたのも懐かしい思い出です。

『11月のギムナジウム』、『ポーの一族』、『メッシュ』、『百億の昼と千億の夜』、『銀の三角』・・・大好きな作品は数々あれど、中でも色濃く影響を受けた作品は『ウは宇宙船のウ』と『アメリカン・パイ』。
SF・ミステリー好きだった私は、『ウは・・・』を読んで以前にも増してすっかりブラッド・ベリにはまりまくったのでしたっけ。

『アメリカン・パイ』を読んだ当時はというと・・・
ステージ101』でワカとヒロがドン・マクリーンの『アメリカン・パイ』を歌い上げたのを聞き、なんともいえず感動しまして・・・漫画の世界、実際の曲双方からとても強烈なインパクトを受けたのでした。ラジオから流れてきたオリジナルの曲をカセットテープに録音し、何度もなんども巻き戻しては聞き返し、自分で英文を書き写して曲を覚えた・・・なんてこともありました。今では随分歌詞を忘れてしまっていますが、それでもサビの部分の「Bye Bye Miss American Pie」のところは、なんとなく寂しいときに口ずさんだりしています。

青年期の精神形成に大きな恵みを与えてくれた望都センセイの作品。
『思い出を切りぬくとき』は望都先生が四畳半と六畳二間の下宿に住んで黙々と漫画を描いておられた折のエッセイがまとめられた本です。
1976年〜段発的に『グレープフルーツ』に連載されていたものをこうして一冊の本として読むことが出来るのは、ファンとしてとてもうれしいことですね(^^)。

○あんず堂HP
http://homepage3.nifty.com/anzudo/index2.html

この本、初版は1998年4月23日で私の手にしているのは第四版です。
今は亡き寺山修二さんの訃報に接した折のエッセイが本のタイトルになっています。
登場人物の名前づくりで苦労なさったお話や、ささやななえさん、木原敏江さんとのやりとり、バレエに関する話題など、ファンならずとも楽しめる切り口満載のエッセイです。

お砂糖抜きの紅茶が当たり前になっている私の日常ですが、『11人いる!』を読んでいたときには、あまあま砂糖漬けの紅茶が紅茶だと思ってましたねぇ・・・。
さて、40過ぎてあらためて読む望都ワールドはどんな感じでしょうか?
あらためて発見する素敵な場面やせりふに出会えるんじゃないかと今からワクワクしています。家計に穴をあけない程度にまたコレクションしてゆこっと(笑)

ところで・・・少女漫画情報満載の素敵なサイトに出会えたので皆様にもご紹介↓

○少女漫画ラボラトリー 図書の家
http://www.linkclub.or.jp/~pulse/tosho/top.html