まどろむまどログ   - 「快」を求める日々の記録 -

日々の暮らしを心地よいものにしてくれるモノ・コト・ヒトの記録です

はじめて和太鼓を叩く!

我が家の息子は今年中3。
本人の希望としては「将来、パソコンを使った仕事をやりたい」というかなり漠然とした希望しか固まっていないため、今年の夏は志望校を決める上で「とにかく気になる高校はチェックしてみよう」というのが親子ともどもの共通認識でした。

県立の新設校の学校説明会に参加したり、さいたま新都心・スーパーアリーナで開催された埼玉県内の公立・私立中・高校の進学フェアに参加したり・・・と、今年の夏はあれこれ慌しく動いたのですが、中でも一番強烈な印象が残ったのは、先週土曜日に参加した自由の森学園の「学びの森」での体育の授業。
なんと、和太鼓を叩かせてもらったのです。
しかも、息子本人だけでなく私自身も・・・(^^;

なんでまた「自由の森学園」に見学に行ったかというと・・・。

息子の進路希望のキーワードである「パソコン」をたよりに、色々な学校の説明を聞かせていただいたところ、まだ高校生くらいだと、彼が学びたいと考えているジャンルのパソコン技術を教えている学校はないようなんですね。

簿記検定やワープロ検定などの資格試験に対応はしているものの、WordやExcelといった基本的なソフトの操作にとどまる程度ということが判明。
東京あたりの商業高校ならもっと専門的なカリキュラムもあるのだと思いますが、埼玉県内ではほとんどありませんでした。

そこで考え方をリセット。
パソコンのスキルを学ぶというよりも、パソコンを使って何が出来るのか、何がしたいのかを自分で探せるような、そんな環境の場所(高校)を探してゆこう、と方向転換をはかりました。
その上で、息子の学力に見合ったところを探すとなると、まあ大変なんですが、少しずつ志望校らしきものが見えてきたんですね。

で、気になる学校はともかくチェック、と。
その中に「自由の森学園」が入っていました。

私立の学校なので、学費が高いのと、自然環境に恵まれているとはいえ、交通アクセスが少し不便なのが難点ですが、実践されているカリキュラムは私の母校の大学の考え方に近く、とても興味深いものでした。

今回開催された「学びの森」は、来年の春受験対象となる小学生・中学生だけでなく、一般の方にも講座を解放した、いわば市民講座のようなもの。
息子は中学生のカリキュラムではなく、以前習っていたことのある和太鼓に興味があったので「一般クラス」の体育の授業に参加させていただきました。

私は完全に見学・付き添いモードで行ったのですが、担当の先生にその旨をお伝えしたところ「見学はダメです。でも、一緒に体験するのはOKです。お母さんも一緒にやりましょう!」
・・・って、スカート履いてるし、どうしよう・・・と思ったのですが、エイヤっと参加してしまいました。

教えていただいたのは、八丈島の太鼓を教材用にアレンジしたもの。和太鼓6台を総勢20名の参加者で叩きました。
お昼ごはん(食堂で学食をいただきました)をはさんで、午前・午後の4時間で1曲仕上げてしまったのは、自分たちでも信じられないことでしたが、先生の教え方が上手だったんですよね(*^-^*)。
懐かしい和太鼓の響きに元気をもらいながら、はじめて和太鼓をたたき、叩く魅力にすっかり虜となりました。

日本の伝統芸能は、からだの内側の筋肉を使います。
太鼓をたたき始める前に、内側の筋肉をのばす「太鼓体操」という簡単なストレッチのようなものも行ったのですが、こうしたからだの使い方や、太鼓の歴史、太鼓の曲を守ってきた地元の人とのお付き合いのことなど、周辺のこぼれ話もとても楽しかったです。

息子は小学校の中学年の一時期、和太鼓のチームに所属していました。主宰者の先生が急逝なさり、太鼓の会は散会となってやむなく辞めてしまったのですが、やはり和太鼓が大好きのようです。
からだの動きもしなやかに「こんなに細切れでゆっくりでなくもっとたたきたいなぁ・・・」なんて、授業のはじめには言っていたのです。

ところが、午後の部に入り「一曲仕上げます」というスピードになってきたあたりから、さすがにからだがキツクなってきたらしく。
もうすぐ高校生になるっていう男の子だってそうなんですから、私はもう(--;
でも、とても気持ちのいい汗をかきました。

ペアの人が叩く太鼓の音を皮ごしにさわって感じる体験とか、打ち手が変わった響きをからだ全体で味わってみる・・・なんて具合に、とにかく体験重視、しっかり味わうことを目的とした授業はとても楽しく実り多いものでした。
他の教科についても、「朝の集い」のときに各教科担任の先生から授業内容を話していただいたので概略がわかり興味深かったです。

もう少し住まいの近くにあって、学費が安ければなぁ・・・。
夫は「将来への潰しが効く、効かないを考えると公立に入れたい」とのたもうておりますが、さて、どうなりますことか。

でもまぁその前に・・・息子よ、なんにしても基礎学力をもう少し高めておかないと、行きたいところにも行けないってこともあるかもしれない。それじゃもったいないよね。

教育の理想形を体験し、楽しい思い出が出来た後、現実に超えていかなければならないさまざまな壁も再認識して考えることの多い一日となりました。

自森では、一般人向けの公開講座も随時開催されています。
息子のためだけでなく、私自身のためにも機会があったらまた参加してみたいと思ったのでした。

自由の森学園 公式ホームページ
http://www.jiyunomori.ac.jp/